都市と屋久島を行き来する。ヒトが都市に屋久島を広げる。
左の半円は、東京あるいは、都市。右の半円は、屋久島を表しています。
4本のラインは、屋久島から都市へ伝わっていくベクトルです。
都市を象徴するソリッドなコンクリートに、屋久島の水や緑が染み伝わり、土を思わせる質感をもたらすものとなっています。
これはつまり、都市と屋久島をヒトが行き来することで、都市に屋久島から受け取るインパクトが伝わっていくことを表しています。1.5拠点生活をするその人が屋久島の恩恵を得るだけでなく、その人が都市いることで、周囲にも影響を与えられると思うのです。
ラインの1本いっぽんには、何かの意味があります。ですが、「何か」は、まだ決まっていません。それは、東京屋久島計画は完成し提供されるサービスのようなものではなく、共につくっていくプロセスだからです。これからつくっていく仲で、大事にしていきたいものを発見し、あるいは更新していくという意思が、このラインに込められています。
この世界をどう観て、どう選択するか。私たちは「自由」である。
そして、2つの半円の間には、「間」があります。これは、私たちが「自由」であることを象徴しています。
私たちは、最初このデザインの初期案を目にしたとき、この間を「分断」であり、「隔たり」だと捉えました。東京屋久島計画がつくろうとしている世界観と一致しないため、境界線を曖昧にしていくような表現が望ましいと考えました。
ですが、ありのままに観れば、「間には何もない」のです。線もなければ、壁があるわけでもありません。そこに分断を見ているのは、私たちの捉え方、心だと気づいたのです。2つが離れていることを、「遠く、隔たっている」と思うのか、「近くにある」と思うのか、それも私たち次第なのです。
この世界を、自分の目の間にあることを、どう捉え、どんな選択をするかは、私たち一人ひとりに自由がある。
東京屋久島計画を通じて、私たちが「自由」であることに気づき、いまより少しずつ自由になっていくための場所をつくっていきたいという願いを、この間に込めたいと思います。
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このロゴをデザインしていただいたのは、グラフィックデザイナーの Genya Takahashiさん。意図を汲み取り、妥協せずにつくりこみを重ねていただいて、このロゴが生まれました。心より感謝です。
また、デザインのプロセスの中で、ワーケーション参加いただいたみなさんのフィードバックコメントをもらい、試行錯誤を重ねた結果でもあります。ありがとうございます!
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