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SHIFT-x, Ltd.|学びと変革をデザインする。|ワークショップデザイン、研修プログラム開発、トランスフォーマティブ・トリップ、コーチングなど、人や組織の学びと変革をデザインします。
執筆者の写真Suguru Murakami

デンマークを学ぶ旅じゃない。リーダーになるための旅だ。


『SHIFT in Denmark』は、”デンマークについて学ぶ” 旅ではありません。

正確に言うと、デンマークから学んでいくことはたくさんあるのですが、私たちはリーダーになるための旅として、このプログラムを生み出したのだということです。

「リーダーシップ」というと、チームを率いたり、組織を効果的に機能させたりという、「人を動かす = Lead the People」という文脈で使われることがあります。

しかし、大事なのは「人を動かした結果として、何を生み出したいのか?」というリーダーシップの目的です。つまり、「よりよい社会をつくる = Lead the Society」のことです。

例えば、坂本龍馬や吉田松陰など、江戸幕府から明治政府に変わっていく日本の変革に大きな影響を与えたリーダーがいます。多くの人を巻き込み、育成し、変革の力となりました。彼らの名が歴史を越えて残っているのは、その人への影響力ゆえではなく、社会の変革という目的が為されたからでしょう。

しかし、現代の社会においては、国レベルで問題を解くのは難しくなってきています。社会システムが発達する一方で、課題が複雑に絡み合い、ある課題を解決したら、別の課題を生んでしまうというような状況になっています。課題解決のモグラたたきを延々としたいとは、誰しも思わないはずです。

この状況において、まず立ち戻るべきは、私たちは「課題のない社会」ではなく、「幸せな社会」を目指したいということです。

私たちは、根底では誰しも「幸せに生きたい」と思っているはずです。しかし、世界の中で日本は物質的に豊かではありますが、幸福度は高くありません(国連の「World Happiness Report」によると世界51位、2017年)。

週末に友人と楽しく過ごしたいなら、何をしたいか、どこへ行きたいか話し合い、目的地を決めるのが普通です。

ところが、私たちは幸せに生きたいというのは人類共通の目的はずなのに、幸せについて本気で議論してこなかったと思いませんか?

目的地がどこなのかを決めずに、手探りで進むなんて、非効率だし、逆行してしまう危険性すらあります。幸せな社会を実現するためには、課題解決を考える前に、「幸せな社会とは、どんな社会か?」という目的地を描く必要があるはずです。

日本はとても便利な国になりました。過去はスマホはおろか、携帯電話がない時代がありました。PCも、インターネットも、メールも、SNSも、新幹線も、LCCも、過去なかったものが充実しています。

しかしその一方で、こんなことも起きているように思います。

 

コミュニケーションは、声ではなく、文字が多くなりました。

SNSで気軽に連絡できるから、深夜や休みも仕事をするようになりました。

スマホの画面を見る時間が増えて、空を見たり、街並みを見ることが少なくなりました。

ネット化によって、起業のハードルが下がったけど、模倣されやすくなりました。

昔より便利で効率的になっているのに、仕事は難しくなり、忙しくなっています。

 

もちろんこれは、あえてネガティブに見た例です。実際、便利になったことで得られてよかったこともたくさんあります。

ただ、便利になることで、失われるものもあるということがあるということです。便利が幸せにしてくれるわけじゃなく、幸せになるために便利を活用したり、便利を捨てたりすることも同時に考えなければなりません。

さらにこれから、VRやAIなど、新たなテクノロジーが当たり前になっていきます。

大切にすべきことを、積極的に大切にしようとしないと、幸せは私たちの手からこぼれ落ちていくかもしれません。

いまこそ、幸せを大切にできる人が、リーダーとなるときです。

人々の幸せを中心においた課題設定をし、解決をしていくソーシャルデザインの力が、リーダーに求められています。

まずは、SHIFT in Denmark の説明会でもある『僕らがデンマークで未来を描く理由』へお越しください。デンマークやリーダーシップについて、お伝えさせてください。

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